四段位合格

2011年10月09日 18:54

 10月8、9日、松本で全麺協主催の「四段位認定大会」が行なわれました。
 不肖、前回の雪辱を果たすべくこれに参戦をし、今回なんとか四段位の認定を受けることができました。
 私が受験したのは1日目(8日)でしたが、受験者48名、合格者25名(52%)の難関でした(と言って良い思います)。
 材料は、粗挽き系の粉1.4k、割粉0.1kでして、美しくつなげるには困難なケースであると思います。

 事前練習用として、試験と同一の粉が斡旋されましたので、数回に分けて15k(10回分)を購入し、約一ヶ月間(週2程度)集中的に訓練を致しました。
 当初は、しっとりした良いドウができず、また、生地の繋がり(粒子間の結合)がうまくいきませんでした。更には、この間、様々な技術上のアドバイス(?)を頂き、頭を悩ましました。

 いろいろやってみて、結局、ポイントとしては次の2点であると思い至りましたので、このことだけはしっかり守り、あとは普段の訓練の手順どおりとすることにしました。
1 加水
 粉の粒子が大きい(粗挽きであ)ることから、よく言われるように、個々の粒子の表面に付着した水分が、中心に向かって浸透していくのに時間が掛かるようです。このため、水回しの後半において「適度の加水である」と判断しても、それは粒子の表面付近の状態であって、トータルとしては過少な状態なのです。
 粒子の中心への浸透分も考慮して、水回しはやや多目の加水(ベトベト感)で終らなければなりません。

2 加圧
 グルティンによる網の目効果は、あまり期待できませんから、専ら加圧によって粒子間の圧着を図るしかありません。
 このため、地延しから本延しまで、上からの加圧に心掛けねばなりません。生地を骨粗しょう症状態にしてしまったらアウトです。
 作業のイメージは、搗いて搗いて搗きまくる、ということだと得心しました。

 さて、そばの段位について。
 そば打ちの段位については私自身もやや抵抗感を持っていますが、一種のゲームと捉えれば知的面からも技術面からも、また精神的側面からも結構おもしろいと思います。
 また、今回感じたのですが、意識を高めて集中的に訓練することで、無駄の少ない体さばきと道具捌きが出来るようになります。これには、やはり、このような試験という、眼前に突破すべき具体的障碍を設けることによる利点だと思います。受験するのはもう少し実力をつけてから、などと思っていると、なかなかその時は来ません。
 そしてもう一つの効用。
 小学生の運動会の徒競走で順番を待つ時の不安感・緊張感、高校生の頃、片思いの彼女のことを思うときの心のときめき、‥これに似た心の動きを味わえるのも老年向けの効用の一つかもしれません。

 以下は、直接関係のない話です。

 秋空の下の松本城。
IMG_1636.jpg

 試験当日の朝の散歩の時に撮りました。
 撮影位置の背後には、信州・蕎麦祭りの蕎麦屋ブースがぎっしりで、仕込みのまっ最中でした。

 お城の内部。
IMG_1626.jpg
 前日に参観しました。
 松本城は建設当時の構造が良く残されていて、国宝に指定されています。
 ただし、多くの構造部材は昭和25年の修復工事のもので、400年前の当時のものは全体の20%(?)程度だそうです。しかしながら、修復時にはも、図面等に当たって木材の樹種も含めて極めて忠実に再現されたそうですから、400年の歴史を良く伝えているといってよいのでしょう。私はこういうものを見たりさわったりするのが大好きです。
 そしていつも思うのですが、我がご先祖様たちは本当に凄い、と感じ入ります。
 さて、天守閣には「鉄砲蔵」という展示場所があって、火縄銃などが多数展示してあります。

 いきなり細部に入りますが、写真は「尾栓(びせん)」部分です。銃身の一番手前の部分で、ネジが切ってあります
IMG_1628.jpg

 当時、国産に当たっては、このネジの製法が最も大きな問題であったようです。
 それでも、当時の日本人はこうして自分のものにしてしまっています。

 右側の突起部分が火皿です。ここに導火薬が置かれ、銃身内の装薬に繋がっています。
 この火皿の部分を火縄によって着火するわけです。
 矩形の形をしているは、火蓋です。右方向に開かれています。通常は、火皿の部分を覆っているのですが、戦闘の際には写真のように開かれます。火蓋を切る(開く)というのはここから来ています。(下の図も参照)

 下の図は、点火のための機構を説明したものです。
IMG_1631.jpg
 銃の全体図に、火皿と火蓋の関係が示されています。
 各地のお城などに行くと必ずといっていいほど火縄銃が展示されていまして、この発火機構がどうなっているのか、いつも気になっていましたが、この図と、同時に展示されていたレプリカを見てやっとそれがわかりました。

 これらのカラクリは、日本人の手で改良が加えられてきているのだそうです。

 さすが、我らがご先祖様たち、凄いですね。
 昔も今も、同じ血が流れているなぁ、とつくづく思います。

 好奇心と向上心、そば打ちに限らず何事もこれだと思います。

 


コメント

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    ojatanさん
    ありがとう

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