タスクフォースを編成せよ

2011年04月14日 08:54

(「 関係ない話 」をもうちょっと続けます。)

今は、まさに文字通り「有事」です。
それなのに、それを平時の組織感覚で対応しようとしているのが、今の菅政権です。うまくいくはずがありません。タスクフォースを編成して対応すべきです。
 タスクフォースとは、「ある特定の任務(タスク)を達成するために、一時的に特別編成された部隊(フォース)」のことを言います。

 平時の部隊編成では、水上艦艇、航空機、潜水艦などが、それぞれ、兵種( 「タイプ(=型)」という )ごとに束ねられて管理されています。
そのほうが、訓練や維持・修理などの後方・補給などの面で有利だからです。

 ところが、一朝有事のときには、個々の兵種がそれぞれ個々に戦うのではなく、作戦の目的に応じて、これらが適切に組み合わされて戦わなければなりません。

 例えば、敵地攻撃作戦で考えてみると次のようになります。
 まず偵察機を出し、次に攻撃機とその護衛機を出撃させる。遠隔の地であれば、それらの母基地ともなる空母とともに出撃さす。当然、護衛のための艦艇や潜水艦や補給艦を随伴させる。更には上陸用の海兵隊の部隊も揚陸強襲艦(前出)に搭載して随伴させる。更に必要なら、空軍の爆撃部隊もこれに加える。‥‥
 このように、その特定の任務(タスク)に必要な兵種を組み合わせて新しい部隊(フォース)が編成されるのです。当然といえば当然です。

 さて、そのタスクフォースの編成に当たっては、まずその作戦に適した士官(彼が属する兵種を問いません)が指揮官として任命され、各兵種からは、それらの専門家の幹部が幕僚として選出され、指揮官のスタッフ部門(司令部)を構成します。そして、指揮官の下に、上で例示したような必要な兵種の部隊が配属されます。
 今回の震災では、地震発生の3日後の14日には、東日本大震災対処という特定の任務のために統合任務部隊が編成され、陸上自衛隊東北方面総監の君塚陸将がその指揮官に任ぜられました。
      kimiduka.jpg
                   君塚陸将(防大20期)

 下の写真は仙台の駐屯地に設けられた司令部の様子。(海自、空自の幕僚もいるはずです。)
tougousireibu.jpg




 組織編制は次の図のとおりです。(表には司令部を省略してあります。)
 防衛大臣の下には、原発対応の部隊(左側)と、この統合任務部隊が編成されております。
 統合任務部隊には、陸海空の様々な兵種が一つの指揮系統の下に有機的に結合されいます。

tougoubutai.jpg



 下の図は、上の図の「災統合任務部隊(JTF)」部分のイメージ図です。

       110401-N-9950J-172_20110414090352.jpg
 
 このように、自衛隊では、有事態勢が、(比較的)速やかに構築されています。この態勢自体は、予め準備され訓練されていたわけではありませんが、似たようなことは通常やっていますから、今回、災害の規模・情勢を見て、急遽構築されたわけです。
 
 一方、現政府の態勢。
 無残としか言いようがありません。

 一例としてわかり易いのが、原発事故対応の態勢。
 原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、東電、そして官邸(官房長官)が関係部隊ですが、それぞれに言いたい事を言っている(としか見えない)状況です。真に責任を負っている者(指揮官)は一体誰なのか?
 
 政府の全体としての態勢もまったく同様で、機能的でありません。
 有能な幕僚となるはずの官僚を取り入れることなく、お気に入りの学者などからなる○○会議なるものを、なんと19個も作っているのです。それも、どうも指揮系統が不明で、関係者に聞いても良くわからないというからびっくりです(佐藤正久議員のブログから)。
無責任態勢だ、などと非難する以前の、極めて低レベルの状態です。
 
下は、佐藤議員が作った編成表ですが、ここに名前が書かれている当人達も説明できないと思います。

      seihusosiki.jpg
           (クリックして拡大)     

今、大連立で対応すべきだという話が持ち上がっていますが、上の図のようなセンスが引き継がれるようなら、それは絶対にダメです。つまり、菅政権一派が退陣し、新政権によって直ちに有事対応のタスクフォースを設置すべきです。
早くそうしないと、日本は本当に、ずるずると沈んでしまいます。





コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://mokuyokai.blog18.fc2.com/tb.php/72-cb69be8c
    この記事へのトラックバック


    最新記事