切りにおける「目の付け所」

2011年02月15日 23:13

 切りの作業中あなたはどこを見ていますか?
 私は次のようなところを見るのが大事と思います。(なかなかうまく行きませんけど‥。)
 麺を一定幅で安定的に切り出すには、切り作業の状態を良く見ることが大切です。
 
 さて、切りの作業について、ごく普通にモノを切る順序で考えれば、次のようになります。

①まず、切りの対象(麺帯)を見て、適切な位置に包丁を入れる。
②切り終わった幅などを見て、その次に幅の調整が必要なら、所要の修正を加減して小間板をずらす。
③次の包丁を入れる。‥(以下、繰り返し)

 というやりかたになります。
 しかし、実際には、修正量が非常に微細な上に、短時間に多くの回数の繰り返しで行なうこと求められますから、いわゆるリズムで切ることが必要となります。つまり、一回一回の判断による誤差修正などはせず、(というか、誤差修正の意識をあまり持たずに)多少太いなら太いままで良いから一定幅で安定的に製品を作り出すことに眼目を置くわけです。(勿論、急な修正は行いませんが、必要なら、徐々に修正を行ないます。)

 よくありがちなのは(というか自分の経験ですが)、小間板をずらした時に現れる麺帯の幅が一定しないものですから、その幅が狭ければ包丁を右に傾けて切り下げ、広ければ包丁を左に傾けて切り下げるなどのことです。
 こうすると、上面は一定幅のように見えたにしても、麺帯の下面部分が広くなったり狭くなったりしています。(そもそもの原因は、小手先で切っていることにあるのですが、その改善要領については前回の記事を参照。)

 一定幅で安定的に製品を作り出す、そのためには、
①いつも一定量で包丁が傾き、小間板が動く
②いつも真直ぐ(鉛直に)包丁が落ちる
③いつも真直ぐ左に小間板が移動する
など毎回毎回が、決まった動きになることがポイントです。

 そして、そのためには、ガイド(guide)である小間板を中心に全体の状況を良く見ることが大切と思います。

 その際の目の付け所については、
①まず大事なのは、格言「包丁と小間板は仲良く」です。
 そのためには、包丁と小間板の間(図のA;赤線)に隙間がないかどうかを常に確認し、常に両者が密着している状態になるように包丁を操作しなければなりません。こうすることで、包丁の落ち方が常に(鉛直に)一定になります。

②次に、見るところは、B部分の切り幅の状態です。
 私自身まだ確信を持ってはいませんが、見るべき場所は切り始める部分ではなくて、切り終えた3~5本分くらいの場所(の状態)であって、そこを見て包丁の倒し具合の良否を判定するのが適当ではないかと思っています。つまり、切り終わった瞬間の麺の幅を見て修正を加えるのではなく、ややタイムディレイがありますが、何本分か後の幅を見て修正するということです。
 これは、包丁の直ぐ右側が見にくいからでもあります。
 なお、この時、麺帯の上部・中央部・下部のどこを見るかというと、やはり中央付近だと思います。仮に、麺帯の上(北側)の部分を見ていると、小間板が反時計回りに回っていく傾向が出てくるようです。

③三つ目のポイントは、小間板と切り板の平行性です。
これは、図のC部分で観察します。小間板が、きちんと平行に移動していることが必要です。傾く傾向が出てきたら包丁で調整をするか、次のコマ(束)で仕切り直しをします。

menotuke.jpg

 一点を見つめるのではなく、以上の3箇所を適宜巡回して観測するというのがポイントのように思います。

 ついでに、自分の鼻っ柱の方向についてですが、体と同じ右斜め方向(約45°)にするのではなく、包丁の線に沿わすように、ちょっと頭を左にかしげるのが適当のようです。


【追記;包丁の送り】
 麺をより鋭く切るために、真上から押し切りをするのではなく、前方斜め下方向に切り下ろすことが大切である、と言われています。
 しかし、剃刀のような包丁で水と粉の塊を切るのですから、そこまでする必要が本当にあるのか?という気がします。これを極端にやると、例の「魔の麺帯三角形」が出来やすくなりますしね(前出「切りの際、麺帯がなぜ斜めになるのか。」)。
 私は、45°程度の角度で切り下ろす位で良いのではないかと思います。(厚さ3cmだったら、水平方向に3cm移動するくらいですね。)
 そして、包丁は極端に持ち上げず、包丁が麺帯の上面をかわしたらすぐに下向きに方向転換させるようにするのが良いと思います。理屈としてはその分誤差が出にくいですからね。






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