包丁に鮫皮を巻く

2010年12月25日 14:48

 そば打ち作業のうち、水回しなどでは冗談を飛ばしながらでも作業が可能ですが、切りの作業では微妙繊細な要素があることから、そういうわけには行きません。
包丁という道具を介して、この繊細微妙な目的を達成するためには、それをコントロールする人の「手」と道具(包丁)の接点である「柄」との一体化が求められます。
ということで、手と柄の一体化を少しでも向上させるために、この鮫皮を巻いてみることにしました。

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 鮫皮と言っても、実際は鮫ではなくエイの皮です。(その昔、エイを鮫と言い慣わしていたそうです。)表面に非常に固いつぶつぶが付いていまして、これが滑り止めになるわけです。
 日本刀の柄は、木製の柄の上にこの鮫皮をかぶせてあり、更にその上に紐が編み込まれています。そば切り包丁に鮫皮を巻くようになったのは、多分、日本刀にヒントを得たものと思われます。

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 やや大きめに柄の紙型をとります。

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 今回は、仲間の分と合わせて3本分です。3本の包丁の柄の形が少しづつ違っています。
 つぶつぶの大きさは、中央部、目の近く(左側)、尾の近く(右側)の順になっています。握った感触としては、大きい粒であることが良いようです。

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 お湯につけて柔らかくします。
 こうすればカットも容易になるように思えるのですが、実際は、あまり変わりません。鋏で切りましたが、切るのは非常にといって良いほど困難でした。

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 柄にラップを巻きました。
 柄が水にぬれない方が良いだろうと思ってのことでしたが、結果的には余計な作業でした。

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 濡れて柔らかくなった鮫皮を柄に巻きつけ、紐を巻きつけて固定します。
 鮫皮が乾燥したら、柄の形に沿った、カチカチの型が取れます。

 (この後の写真撮影に失敗しましたので写真なし。)
 型が取れたら、最終的な成型をします。
 乾くと硬さが増して、鋏ではきれいに切りにくいので、剪定用の鋏を使いました。鋏の先の部分で少しずつ少しづつ、ぽつッ、ぽつッ、という感じで切り取るのがコツのようです。
 さらには、前後の部分をヤスリで削ってきれいな直線(曲線)を出します。

ho7.jpg
 
 最後に、所要の場所に木工ボンドをつけ、柄に巻きつけ、紐でしっかり縛ってボンドの浸透と固着を助けます。
 今回、ボンドを塗布したのは、前後の部分と柄の下で重なる部分のみにしました。

 出来上がりを握ると、しっくりして安心感があります。
 しかし、プロの包丁には必ずしも使われていないようです。つまり、切りの良さの決定的要因にはならない、ということだと思われます。(実際は聞いてみないと分かりませんが、その他の要因があるのかもしれません。)
 でも、藁をも掴みたい我々にとっては、多少でも良いと感じられれば、まぁ、いいんじゃない?ってところでしょうか。

 あとは、訓練、訓練です、ね。


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