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切りの際、麺帯がなぜ斜めになるのか。

2010年12月13日 22:02

 切りの段階で、切り進んでいくと麺帯がどんどん斜めになることがあります。
 初心者に多く見られる現象です(が、私も時々やってしまいます)。
現象としては次の図のようです。
切り始めのころはそうでもないのですが、終わりに近づくにつれ、三角形が顕著になってきます。

sobananame.jpg

その直接の原因は、次の図のように、麺帯に左回りの回転力が働いているから、と考えられます。
(図の「AB」と×印は遠因で説明します。)

2.jpg

では、その遠因となっているのはなんなのでしょうか。
その第1の遠因は麺帯を切る動作そのものにあります。

次の図のように、そば切りでは、手前から先方へ向かって包丁が動いていきます。
相手は、水と粉の極めて柔らかい物体で、包丁は剃刀のように鋭利ですが、それでも両者の間には摩擦力が働いています。特に、刃先にそばが付着しだすとこれが顕著になります。
要は、麺帯に対して「力AB」が働いている、つまり、包丁で麺帯を前方に向けて押しているわけです。
そして、上の図に示したように、麺帯のどこかが支点(×印)になって、回転の力に変るわけです。

3.jpg

その証拠は、麺帯が三角形になったときの全体の状態を良く観察するとわかります。

切りの動作の一回毎に、麺帯が少しづつ前進し、次の図のように最終的に山の形になります。
図は極端ですが、次の機会によーく観察してみてください。
また、更に良く見ると、一本の麺が先端に向かって徐々に細くなってると思いますが、これは包丁が切り進んでいる間にも、徐々に麺帯が回転していることを意味しています。

41.jpg

では、これを防止するにはどうしたらよいでしょうか。
包丁は、完全な真上からの押し切りをしない限り、前方に進めますから、大小の差こそあれ必ず「力AB」が発生します。従ってこの力を打ち消すようななんらかの力を加えなければならない、ということになります。

それは、主として小間板を左手で押さえつけることによって達成します。

切りの始めのころは、麺帯が大きくどっしりとしていますから、切り板側と小間板側との間に発生している抵抗が大きいので、これによって「力AB」を阻止してくれますが、切り終わりに近づくにつれ、この抵抗が小さくなりますから、特に左手の押さえを大きくしてやらなければなりません。

また、手で押さえる力のみによるのではなく、敷き粉に使っている打ち粉を利用して抵抗を増すことも必要です。(前に書いた記事「打ち粉の役割」を参照してください。)

以上を纏めると次の図のようになります。

5.jpg

なぜ斜めになるかというと、図の上半分の「包丁で麺帯を前方へ押す力が大きい」のに対して、下半分に書いているように「麺帯の回転を止める力が小さい」という、両者の相対的な力の差が発生しているからです。

以上から、防止策は次のようになると思います。

■包丁で押す力に関して、
①極端な送りをしない(多少押し切りでもよいのではないかと思います。)
②包丁を鋭利にする。(予め研ぐこと。作業中に刃先に付着したそばを落とすこと。)

■包丁で押す力に抗することとして、
①小間板をしっかり押さえる。(熟達者は軽く押さえなさいと教えますが、切る瞬間にしっかり押さえている場合が多いようです。)
②敷き粉をしっかり敷く(回転の支点が出来にくくなるように縁辺部を高めにする)
③麺帯の上面にも滑り難くするために適宜の量を敷く。
④抵抗が大きくなるように打ち粉の表面はできるだけ平らにする。
てなことでしょうか。

大切なことは、まずその原因を正しく把握することだと思います。(上は多分正しいと思います。)
ちなみに、高橋邦弘氏に小間板はどの位の力で押さえるのか、と聞いたことがありますが、「しっかり押さえる」という力強いお答えでした。

いらぬことですが、今の世の中、特に民主党政権が狂っているのにも原因があります。
その原因を把握し、矯正を加えないと、世の中は良くなりません。
その原因とは、一言でいってしまえば、「東京裁判史観の呪縛に絡め取られているから」です。(この見方は絶対正しいと私は思っています。)

もっとも、(凝り固まった)彼らを矯正することはほとんど不可能ですが、国民の矯正は十分に可能ですし、特に子供たちには、我々の責任としてその教育を施してやらねばなりません、と思います。


コメント

  1. 麺殿 | URL | A1DQWYdc

    切りの際、麺帯がなぜ斜めになるのか

     初めてお便りします。いつも楽しく拝見しております。そして、沢山のことを学ばせていただいております。
     最近続けて御指摘のことが起こり、私も、同様に考えまして、包丁を研いで、また、切り板の上に敷く打ち粉を多めにしてます。そして、終盤からはひとこま切り終えるたびに、麺帯が動いてないか確認するようにしてます。
     しかし、後始末のときに打ち粉が大量になるのが、すこし、気に入りません。
     以下の方は打ち粉をしないそうです。それでも麺帯は動かないのですね??

    http://blog.livedoor.jp/kyouyuan/archives/cat_50007585.html?p=2(2006.3.9)

  2. 多楽 | URL | fJvsSK6s

    難しい?

    興味深く拝見しました。
    私も似たような現象になることがあります。
    原因は小間板の押さえ方だと思っていました。
    以前、どこかで(ネット上)小間板の押さえ方で
    切り口が曲がることがる旨の記事を読んだことがあります。
    私は一般的な、親指と人差し指を広げ中指、薬指を丸め小指を伸ばす押さえ方ですが、
    親指に多く押さえる力が入っていると上図のようになります。
    その時麺帯が回転していたかどうかは記憶があいまいです。
    小間板が傾いてていただけなのか、麺帯も小間板も傾いていたのかも知れません。
    その時に途中で傾いていることに気づき人差し指に力を入れるように意識して
    直ってきたこともありました。
    今度、打つときに気をつけて見たいと思います。

    記事を拝見し、原因は一つ二つではないのか?と言う思いをしました。
    長々と失礼しました。何かのお役に立てれば幸いです。

  3. たか陶 | URL | -

    ほー、っという感じです

    麺殿どの

     Webというのは、こうして色々な情報が得られて面白いですね。
     さて、私は、打ち粉を敷くというのは至極当然の行為と思っていましたが、そうでもないのですねぇ。
     でも、敷き粉というストッパーに代わる分、左手の押さえを効かせなければならないし‥、また、切り板の平面も確保されていなければならないし‥‥。

     でも、これらも先入観によるものかもしれません。こんど、敷き粉なしでやってみようと思います。
     
     ‥色々あって、ほんとにおもしろいですねぇ。
    情報、ありがとうございました。

  4. たか陶 | URL | G5Zeud3U

    まいど、どうも。

    多楽どの

     小間板を押さえる場所に関係があるとすれば、小間板のどこに力が多く加わった方が「力AB」を効果的に阻止できるか、ということになり、小間板の先の方(人差し指と小指側)を押さえた方が良い、ということではないかと思います。

     不肖の見たては大筋では合っているように思って(確信して)いるのですが、今度そのような現象があったときに思い出して頂いて、状況を観察してみてください。

  5. 麺殿 | URL | A1DQWYdc

    切りのスタイル

    盛り上がってきたので、余計なことですが。
    たか陶さんは初心者に多いとお書きになってますが、私個人の印象では初心者を脱した(と思えた)ころから経験するようになりました。同時に、切りのスタイルも変わりました。初心者の時には切り板に張り付き、こわごわ切っていたので、包丁も切り板に当るころには減速されて止まる寸前でした。その後、指導者に倣って切り板から離れて立つ、いわゆるストロークで切る(スライド切り)切り方になり、この現象はそれからのように思います。象の鼻を嫌って、左手を切り板の上に垂直に立てて包丁をほぼ真上から落とすきり方もありますが、(自分はそうしてないので分かりませんが)これではこの現象は起きないのではないでしょうか。http://soba.b.station50.biglobe.ne.jp/201004/article_1.html

  6. たか陶 | URL | G5Zeud3U

    切りのスタイル

    私の理屈では、この現象は、多少でも包丁を前方に押し進める動作をとる限り「力AB」が発生するので、それを第1の原因として生起し得る、というものでです。初心者の場合は、左手での押さえが(あまり意識されていないがために)弱くなりがちで、この力に抗しきれない、ということではないかと思っています。また、初心者は延しが均一でないために、畳んだ麺帯の上面に凸凹が生じており、回転の支点となりやすいということも考えられます。

     包丁を完全に垂直に落とせば、前方へ向かう力(AB)が発生しませんから、回転力も発生しません。したがって、この現象は発生しないはずです。

     姿勢を如何に作るかというのは、如何にして一定して安定した切りを行うかという問題であって、斜めになることとは直接の関係はないような気がしますね。

     (えらそうに言ってますが、実は私は切りが上手くなく、今体をすくめています。)

  7. たか陶 | URL | G5Zeud3U

    ついでに

     前から疑問を持っているのですが、あんな柔らかいものを剃刀のような包丁で切るのに、スライドさせる必要があるのでしょうか。
     角を立たたせることは、重要だと思いますが、落とし切り(押し切り)とどの程度の差になるのでしょうか。
     また、茹でたら、(恐らく)最初の鋭い角も取れてしまうのではないでしょうか。

     いかがなもんでしょう。

  8. 麺殿 | URL | A1DQWYdc

    Re)ついでに

     そうですね。ただし、当然、こだわる人もいます。
     本陣房の主は「包丁が麺帯を切り終えて、次に傾くときに、こま板が動き、そこに次の切り幅分の麺帯が覗く。ここで、包丁をこま板の枕に沿って引き上げると、覗いてる麺帯の角をつぶす。」と言ってます。この理由で、内包丁を勧めてます。

     楽しい話題でした。次を楽しみにしてます。

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