新タイプ麺棒(2) 連結麺棒

2015年09月09日 20:02

 新型麺棒の2つ目は「連結麺棒」です。
 我が蕎麦打ち倶楽部の藤〇5段の創作によるものでして、先日行われた倶楽部の例会で紹介されました。
 写真は、その例会の模様です。
 開発者によって装置の解説とデモが行われ、興味津々の会員諸氏がその模様を見ております。
150613a.jpg

 写真は、連結麺棒を使った丸出しの様子です。
20150613c.jpg

 棒は直径1.5~2㎝くらいで、両端が金具で連結され、棒は自由に回転できるようになっています(次の写真)。
 種類は、2本連結、3本連結、4本連結の3種です。いずれが良いか、作ってみたということでして、探究心もさることながら実証科学的な姿勢に感服してしまいます。上の写真では4本連結の麺棒を使用しています。
 手の操作は平手のみで、猫手の操作はできません。(元々、粗挽き粉や割粉の少ない蕎麦を打つ場合が想定されています。)
 操作の度に金具と木ねじの触れ合う「チャラチャラ」という音がします。

 連結の細部は次のようになっています。
20150613b.jpg
 
 横長の金具が麺棒を連結しています。個々の麺棒は木ねじによって留められていて、金具と麺棒の間はわずかに浮いた状態になっており、麺棒はスムーズに回転します。
 金具は、既製品ではありませんから、サイズの切り出し、穴あけ等の工作は自作で行われています。
 麺棒の芯出し(中心部を決定すること)及び、この位置に正しく目ねじを刺しこむことが非常に難しいのですが、別途、治具を作って作業をしたそうです。この辺は、さすがと思います。

 下の写真は、2本連結を使用して本延しを開始したところです。全て、平手によって作業が行われます。
 ご本人の言によると「3種類作ったが、2本連結が最も使い易い」とのことでした。
20150613e.jpg

 この作業の途中に、比較のために、通常型の(一本)麺棒による作業を行って貰ったのですが、実施者が熟達者ですからほぼ同様の結果のように見えました。
 しかし、麺生地を打ち手の意図通りに容易に変形させ得るという点では、連結麺棒が優れているようです。
 その理由は、棒が細くなることで撓みが大きくなるからです。
150909a.jpg

 ただ、細い一本棒のままですと、次の問題があります。
 ①転がしにくい。
 ②力の入れ方次第で麺棒の跡が細長い溝状に残るなど、力加減が難しくなる。
150909b.jpg

 この2点を解決するために、棒を複数連結すれば、
 ① 手と麺棒が接する面積が大きくなり、転がしやすくなる。
 ② 麺生地と麺棒が接する面積が大きくなり、溝になりにくい。

 ということでしょうか。
150909c.jpg


 以上のように、連結麺棒は「撓みを利用して平手による延しを効果的に行うことができる」と総括できそうです。
 欠点としては、費用(掛ける手間)対効果性の良否、つまり「そこまでしなくとも、通常の(一本)麺棒でも十分やれるのではないか?」という点でしょうか。

 私は、こういう麺棒も大いに「あり」と思うのですが、総合的には「伝統の成果(一本棒)の方に軍配が上がるのかなぁ」というのがとりあえずの私の感想です。
 


コメント

  1. そばヲ(盛野 そばヲ) | URL | mQop/nM.

    新タイプ麺棒(1)と(2)>>NHK“凄ワザ”を見るようです・・・

    感想から入って恐縮ですが、感心しきりです。
    まるで、掲題番組を見ているようです・・・

    アプローチや、考え方は違うものの、そばを巧くもしくは美味くしたい思いはビンビン伝わって来ます。
    今回の方の(元々、粗挽き粉や割粉の少ない蕎麦を〜)の様な時に太棒を使うに留まっている自分と雲泥の違いで。。。
    実際に打っている所を見たいです、、、    そばヲ 拝』

  2. ブログ主 | URL | G5Zeud3U

    凄ワザ

     “凄ワザ”は私も時々見ています。

     大企業の研究開発部門ということではなく、町工場ないしは中小企業のおじさん達が、凄いものをほとんど手作業で作り上げているのを見ると、本当に“凄い”と思います。
     損得を全く考えていないとは言いませんが、そのことに比重を置くわけでなく、ひたすら物事を突き詰めていく態度と、最後はそれを成し遂げる実力は感動的ですらあります。尊敬の念と同時に、同じ日本人として誇りに思いますね。

     最近、こういう日本人の美点を強調する番組が増えているように思いますが、大変良いことだと思います。我々にとっては当たり前過ぎて気づいていないだけの話で、本当は、日本/日本人というのは凄い、のです。
     日本人がそのことを自覚して、もっと自信を持てるようになれば良いと思います。

     連結麺棒の開発者の藤〇さんも、相応のご高齢ですが、好奇心・向上心と実行力は全く衰えることはないようです。
     見習うべき生き方だと思います。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://mokuyokai.blog18.fc2.com/tb.php/216-4f964136
この記事へのトラックバック


最新記事