切り - 力の作用点としての手について

2013年12月19日 14:40

 これまで、切りについての屁理屈をいろいろと書いていますが、ゴールは遥か遠くにあって、未だ試行錯誤の段階です。切りは感覚的な部分が多いので、結局は繰り返し訓練によって身に着けるということしかないのでしょう。しかし、やみくもに訓練をしても極めて非効率ですから、勘所をできるだけ明らかにし、それを踏まえた訓練にしたい、というのがこのブログのスタンスです。
 今回は、ここ数回分の切りに関する記事を図解でまとめてみました。
 
 切りは、小手先でこねくり回すのではなく、(ややオーバーですが)体全体で総合的に捉える必要があります。しかし、この手先の部分も大変大事です。
 ゴルフにおけるクラブの、剣道における竹刀の、テニスにおけるラケットの、それぞれの持ち方・操作の仕方というのが非常に大切であるのと同じです。 (体の使い方等については、過去記事(左欄のカテゴリー;「切り」)からどうぞ。)
 
 図1は、切り始めの状態を表します。    131219切り始め
 包丁の動きとしては、プロのやり方を見ても、①の矢印のようなイメージにするのが良いようです。包丁の姿勢は、軽く尻側が持ち上がった状態です。
 ①のように動かすための力の大元になるのは、肩~腕の各種筋肉です。そして、この力の作用点になるのが、図でいえばA付近、手のひらの小指球(※下注)の部分であり、この箇所を経由して、力「A」で包丁を①の方向に押す訳です。
 押していく角度は、真下(押し切り)ではなく、少し前方に擦るような角度です。(後述)
 もう一つ、肝心なのが、力「B」です。
 小間板の枕というガイドに確実に添わせるために、人差し指を経由して、枕方向に向かう力が必要です。
 この力の大きさは微妙ですが、思っているより大きな力が必要のように思います。少なくとも、押さえるという意識を持つ必要があります。

 図2は、切り終わりの状態を表します。
 前々回の、リズムの譜面の「ズン」に該当します。    131219切り終わり
 このように、まずは着地を確実にすることが大切です。 
 着地後は、前進の惰力によってある程度切り板を擦っていくことになりますが、過度に(意識的に)擦っていく必要は無いと思います。(これは、むしろ無駄であると思います。)
 
 図3は、切り終わって、包丁を元の位置に復帰させ始める状況を表します。    131219引き上げ始め
 移動の方向は、②の矢印のようにし、直線的にパッと引き上げます。
 図1のような、包丁をやや前下がりの状態にスムースに復帰させるためには、小指を使って、力「C」で引き上げることになります。
 この間、引き続き、力「B」が加えられています。

 図4は、包丁を引き上げ終わった状態です。
 この直前に、駒鳴りがします。切りのリズムの「チャッ」です。    131219引き上げ終わり
 前の記事でも書いたように、駒鳴りは、リズム作りの要素であり、また枕にしっかり添わせる合図の音でもあります。

 以下、図1に戻り、繰り返し、ということになります。


 そもそも、安定した切りにするためには、体全体として総合的に捉える必要がありますが、上記のように、包丁という道具の接点に当たる手の部分も非常に大切です。
 まとめますと、
①人差し指によって、枕方向に適度な力を加え続ける。
②包丁の動きは、肩~腕の筋肉を使った力によるのであるが、その力の作用点にあたる手の部分に着目すると、
 ・押すのは、小指球で。
 ・引き上げるのは、小指で。

 ということになると思うのですが、これはあくまで私の試行錯誤の過程における現時点での捉え方です。
 しばらく、これを続けたいと思っています。



(注) 小指球(しょうしきゅう)
   小指の下に位置するふくらみの箇所を小指球というそうです。
   調べてみて、初めて知りました。
     131219小指球



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