駒鳴り

2013年12月10日 20:59

 駒鳴りをさせることが目的ではないのですが、駒鳴りには、いくつかのメリットがありますから、積極的に鳴らすようにするのも切り上達のための一つの手かもしれません。
 なぜ駒鳴りがするのかは改めて説明する必要はないと思いますが、リズム以外のメリットも含めて、少し整理をしたいと思います。
 下の図は切りの最初の段階で、前の記事で書いた2拍子の曲の1拍目になります。
    koma1.jpg

 下図3は、切り終わって小間板を送っている様子です。
 この段階は、2拍子のどこに含まるのかはよく分かりません。多分、人それぞれになるのでしょうが、私の感じとしては1拍目に含まれるのではないかと思います。
    koma2.jpg
 図で示しますように、ABが傾いています。
 包丁でAの箇所が圧迫されますので、当然こうなります。ただし、麺帯には弾力がありますので、この力が抜けた瞬間に、(図5のように、)元に戻ります。(参照;「阿部氏は斜めに切っていない」の写真。)

 下の図4は、小間板を送った後、包丁を引き上げつつある状態です。
 更に、図5は包丁を引き上げ終わった瞬間で、まさに切り下ろしが始まる直前の様子です。
 ここで、駒鳴り(「チャッ」)がします。(2拍子の2拍目です。)
    koma3.jpg

 駒鳴りとは、図で見るように、包丁が小間板の枕に衝突するときの打撃音です。
 この打撃音が出るためには次の2つのことが必要です。

①小間板の枕に向かっての力が加えられていること
 実際の操作でいえば、包丁を握った(右)手の人差し指によって枕に向かう適度な力が加えられていなければなりません。
 大事な点ですが、この人差し指の力というのは、この駒鳴りのためだけでなく、枕に沿わせるという効果も期待できるのではないかと思われます。枕に沿うことで、次に来る切り下ろしが正確になる訳です。少なくとも、空打ちがかなり防止できます。
 この指の力がないと、いうなれば、包丁がふらついた状態で持ち上げられることになりますから、音はしないし、切り下しも真っ直ぐに下ろせないという悪影響が出ます。つまり、駒鳴りの効用はリズムだけではない、ということです。

②包丁が適度な(早い)スピードで動いていること
 包丁をゆるゆると持ち上げたのでは、打撃音は発生しません。
 ある程度のスピードが必要です。
 実際、熟達者の切りを観察しますと、適度な(早い)スピードで動作が行われており、軽快な駒鳴りがしています。
 これは、簡単にはできませんが、練習のためのヒントがあります。
 前回書いた我が倶楽部の重鎮である石〇五段のリズムの取り方です。
 石〇五段は、切りのリズムを「ン・パッ、ン・パッ、ン・パッ…」と表現しています。
 「ン」が、切り終わりの時の音ですが、この「ン」の後に少し「ため」を作ります
 そして、そのあと、すばやく(短めに)「パッ」と、包丁を引き上げる訳です。
 つまり、このように包丁を動かすことで、スピードが早くなる訳です。
 (この説明で、お分かりいただけたでしょうか。)

 ちなみに、譜面で表すと次のような感じになります。
    koma4.jpg

 
 切りは、大変微妙で感覚的な部分が大きいので、ほんとに難しいと思います。
 上に書いたことが、合っているかどうか…、私も修行中の身ですので自信はありません。
 あくまで、参考にしてください。

 



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