四つ出し(6)-前方にもあった「たるみ」

2012年12月03日 09:38

 角(かど)が伸びる現象それ自体は単純ですが、そうなる過程というのは少し複雑のようです。
 前回の記事「四つだし(5)-より効率的(?)に角を出す」では、巻き取った生地の手前側に「たるみ」を作るというやり方を書きましたが、実は前方にも「たるみ」ができているようです。
 高橋邦弘氏のビデオ(youtube)を見ておりまして、次のようなことに気づきました。

 1 高橋氏の操作では、巻き取った生地の上面を押さえて、その手はそのまま前方側へ向かって動かされています。(厳密には、僅かに前後に揺するような操作になっているようです。)

    http://www.youtube.com/watch?v=H2_CtU10RHA&feature=fvsr
    (当該箇所は、3分30秒付近です。)
 
 2 この動画を一時停止して観察すると、巻き取った生地の前方の側面に「たるみ」が発生しています。
   その写真は下のとおりです。
    四つ出し 前方にも「たるみ」が(1)

 前にも書いたように、四つ出し(という巻き延し)では、巻いた部分の直径が中央部分に向かって徐々に大きくなるのですが、矢印の箇所(手で押さえた部分の下部に当たる)については、異常(?)に大きくなっており、ふくらみ(たるみ)になっています。

 他の人のyoutube動画で四つだしの画像を切り出して見ますと、やはり同じ傾向が見えます。(下の写真)
    4tu-front.jpg

 つまり、四つ出しの作業において、(単に前に転がすという)通常の操作をすると、巻き取った生地の向こう側の見えないところに、たるみが発生している、ということのようです。
 この現象は、作業中をしている本人には見えないので、そうなっていることは分かりません。 
 少し意外な発見でした。
 

 以上のことをまとめると、角(かど)が伸びるというプロセスは、次のようになっていると思われます。

  巻き取った生地を手で加圧する。
  加圧された場所の前方又は(及び)後方に、生地が伸びる。
   加圧された場所とは、手の真下の部分および打ち台に接した部分の2箇所です。
  (巻かれた生地は、下面が固定されているので、)側面に「たるみ」が発生する。
  この時、この「たるみ」が発生する場所は、上の写真のように、転がす前方に向けて力を加えれば前方側に発生し、前回の記事の場合のように、転がす後方側に力を加えれば後方側に発生する。
  この「たるみ」は、生地を前方に転がすことで、解消される。
  以下、第1項~第4項の繰り返し。

 こうしてみると、四つ出しというのはなかなか上手く出来ています。
 先人の知恵に感服です。


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