阿部孝雄氏のそば料理

2012年02月15日 21:37

 NPOそばネット埼玉では、定期的に「そばアカデミー」という勉強会が開かれています。
 第17回そばアカデミー(23.1.22)は、竹やぶの阿部孝雄さんを招聘して、そば料理についての講習が行なわれました。
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 参加者は約50人。
 最初に、生い立ちなどの自己紹介と全般的な質疑が行なわれました。
 阿部さんのお話は以前も伺ったことがありますが、「素人蕎麦打ちは、あまりにも型にはまりすぎている」というのが主題の一つになっておまして、今回も「もっと自由に考えて、自由に打って欲しい」ということが強調されていました。
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 おっしゃることは確かにその通りですが、段位取得という一種の競技で一定の成果を挙げようとする場合には、必ずしもそうは行きませんし、「守破離」という芸技の基本事項を考えると、我々はまだまだ型を習う段階にある訳ですからねぇ。おっしゃることはよく解かります。


最初は「そばがき」です。
 丸抜きを挽くところから始まりました。
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 電動の臼が動作しているところは何度も見たことがありましたが、人力による臼で蕎麦を挽くのを見たも、実際に挽いたのも初めてでした。思っていたよりも、多量の粉が作れたのは意外でした。回転数は、16回/分が適当であるとのことでした。90度進むのに1秒という割合いですから、相当ゆっくりです。
 
 更科粉の作り方について話題になったのですが、この粉をメッシュを細かくしながらどんどん篩い分けていって200メッシュ(?)くらいまで篩ったのが本当の更科粉になるということでした。2、30kの粉を篩って両手一杯程度にしかならない、ということでした。(更科粉の定義は確定していないようです。)

そばがき。
 下の写真はそばがきを作っているところですが、特段変ったやり方はありません。
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 強火のまま、ガーッと混ぜるという感じで、空気を混ぜ込むような感じで作業をするということでした。水の量、粉の量についての質問がありましたが、「それは好みです。また、水が少ないと思えば足せばよいし、少ないと思えば粉を足せばよいのです」てな回答で、好きに自由にやんなさい、ということです。

出来上がり。
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 塩か醤油をちょっと振って試食しましたが、いいお味でした。
 材料が、挽きぐるみの粗めの挽きであるというのが良いのかもしれません。
 これにトマトやきゅうりを刻んだものを入れるのも良し、ということでした。

ガレット
 「次は、ガレットを作ります」といわれて、何かと思ったのですが、粉と水を泡だて器でかき混ぜて、適量をスプーンなどで掬って焼くというものです。
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 ガレットという言葉が始めてだったのですが、Wikipediaによると、次のようなことでした。

【ブルターニュ地方は土地がやせていて気候も冷涼であるため、小麦の栽培が困難でそばが常食とされていた。古くはそば粥やそばがきにして食べていたが、そば粥を偶然焼けた石の上に落としたところ薄いパン状に焼きあがることを発見し、そば粉を焼いてパンの代わりに食べるようになったといわれている。石で焼いたことからフランス語で小石を意味するガレ (galet) にちなんでガレットと名づけられたというのが通説である。
(中略)その後、生地はそば粉から小麦粉へ変更され、粉と水と塩のみであった生地に牛乳やバター、鶏卵、砂糖などが加えられるように変化していった。名称も焼いた際にできるこげ模様が縮緬(ちりめん)を連想させることからクレープ(「絹のような」という意味)と呼ばれるようになった。
 現在ではフランス風の薄焼きパンケーキの総称としてクレープという名称が使われているが、そば粉を利用したクレープについては依然としてガレットという名で区別されて呼ばれる場合が多い。小麦粉のクレープはほとんどの場合生地に甘みがつけられるが、そば粉のガレットは通常塩味である。】
 お店で供されるものとしては、次のようなスタイルのようです。(写真は、白馬村のHAKUBAガレット)
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そば寿司。具は、野沢菜です。
 見ていて、ちょっとしたコツだと思ったのは、一つは海苔の上に蕎麦を乗せる要領。一方の手で蕎麦を取り上げ、もう一方の手を使って左右にスッと振り分ける、その手さばきです。(写真)
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 もう一つは、巻き込み方。
 緩みのないようにきつく巻く。です。
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 今回のそばアカデミーは「プロによるそば料理教室」だったのですが、こむずかしい内容はまったくありませんでした。
 阿部氏が素人蕎麦打ちに向かっていつも言っておられる「自由にやれば良い」といいうことの再確認でした。
 でも、やはり、しっかりした型を早く自分のものにしたいですね。自由は、それからです。


【参考】
danchu製作DVD『「竹やぶ」阿部孝雄のそば打ち』の紹介がありました。(製作にあたっては、謝礼のみでほぼ無償で対応したそうです。自分でも言ったり書いたりされていますが、本当に、金銭欲など欲得から距離をおいておられるようです。)
 
 







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